肩こり、頭痛、冷え性、便秘と、何かとお疲れなのが現代人だと思います。そして、疲れているのは、サラリーマンのお父さんたちだけではないと思います。OLや主婦の方、さらには、塾通いに忙しい小学生、中学生、そして、受験生たちまで、現代は、国民「総お疲れ!」の時代であると言えます。この疲れをとるために、マッサージに通うという人も、年々増加しているようです。
足の裏を刺激する「ツボ療法」は、こうした症状を癒してくれる、誰にでもできる簡単なマッサージ法です。足の裏にある経穴(つぼ)は、身体全体の臓器や組織と対応しています。そして、その状態を如実に反映するといわれています。つまり、ツボを押してみて、痛いところがあれば、そこに対応する臓器にトラブルがあるということが明らかになるというわけです。また、逆に、そのつぼを積極的に刺激することで、体調を改善することも可能です。
そして、このことを、体系的に発達させてきたのが、東洋医学のツボ療法なのです。あるいは、欧米で、最近、話題を集めている「足の反射帯療法」です。両者は、類似したところも多々あります。しかし、ツボ療法は、ツボを的確に把握していることが絶対条件となるのに対して、反射帯療法は、一定の広がり、つまり、ゾーンを刺激するものなのです。ですから、素人にとっては、反射帯療法の方が、比較的容易に行えるという説もあります。
ツボ療法、そして、足の反射帯療法は、なぜ、それらが大きな効果をもたらすのかについては、まだ、現在の科学では、完全に解明されてはいません。しかし、世界各国の研究者から、これらの療法によって、患者の治療、および健康管理に、顕著な効果がみられるという報告が多数寄せられているのです。
足つぼ療法は、最近とても人気があるようです。実は、このツボ療法は、かなり長い歴史を持っています。針灸の起源は古代中国です。今から、およそ2000年以上も昔から、人間の身体の特定の場所を温めたり、あるいは、石などで刺激したりすることによって治療の効果が得られるということを、その当時の人々は、すでに知っていたのです。どの場所に、どんな刺激を与えればどのような病気にたいして効果があるのか、医学者たちは経験を積み上げていきました。
そして、それらの成果を一冊の本にまとめたのです。それが、今日でも残っている、最古の医書である『黄帝内経』です。この書には、人体の生理、病理、養生法について記述されています。また、それに針灸治療の基本となる、ツボ(経穴)や、ツボを結んだ経絡、および、治療に関する理論などが解説されています。中国のこうした理論が、日本に伝えられたのは414年だとされています。
しかし、その後、針灸が一般に広がるまでにはかなりの長い年月がかかりました。一般の人たちが、針灸の恩恵を受けられるようになったのは、室町時代に入ってからだと言われています。そして、江戸時代には、日本独特の針灸治療が生まれました。しかし、江戸時代に発展をとげた針灸治療は、明治維新以後、西洋医学の導入の中で、衰退していくことになります。
