足つぼ療法に類似する治療法として、反射帯療法というものがあります。反射帯療法は、リフレックス・ソロジィとも呼ばれています。ツボ療法は、ツボを的確に探し出すことが絶対的に必要であることから、素人にはやや難しいとされているのに対して、リフレックス・ソロジィは、反射帯という、ツボよりも広いゾーンを刺激するものです。そのため、素人でも、比較的容易にできる療法として、欧米を中心に注目を集めています。
足の反射帯を最初に発見したのは、古代インド人ではないかとされています。インドには、今から2500年以上前に、「仏足跡」というものが存在していました。「仏足跡」とは、釈迦の足の裏の形を石に刻んだものです。この仏足跡の中には、人体図が描かれているものがあります。そして、これが、反射帯をあらわしているのではないかという説が有力です。
リフレックス・ソロジィを、現在のように、治療として体系化したのは、アメリカのフィッツジェラルド博士(1872~1942年)です。フィッツジェラルド博士は、長い間、研究を積み重ねました。そして、「足は全身を映す鏡のようなものであり、足の反射帯は人体の臓器や組織と密接な関係がある」という結論を導き出しました。さらに、その後、『足はすべてを物語る』で有名な、アメリカのイングハム女史によって、リフレックス・ソロジィは、一般的に広く知られるようになりました。そして、ドイツのマルカート女史の、『足の反射療法』が、1974年に発刊されます。これは、ドイツをはじめ、ヨーロッパ、アメリカへと、大変な反響を呼ぶ大きなきっかけとなったのです。
足つぼ療法は、最近とても人気があるようです。実は、このツボ療法は、かなり長い歴史を持っています。針灸の起源は古代中国です。今から、およそ2000年以上も昔から、人間の身体の特定の場所を温めたり、あるいは、石などで刺激したりすることによって治療の効果が得られるということを、その当時の人々は、すでに知っていたのです。どの場所に、どんな刺激を与えればどのような病気にたいして効果があるのか、医学者たちは経験を積み上げていきました。
そして、それらの成果を一冊の本にまとめたのです。それが、今日でも残っている、最古の医書である『黄帝内経』です。この書には、人体の生理、病理、養生法について記述されています。また、それに針灸治療の基本となる、ツボ(経穴)や、ツボを結んだ経絡、および、治療に関する理論などが解説されています。中国のこうした理論が、日本に伝えられたのは414年だとされています。
しかし、その後、針灸が一般に広がるまでにはかなりの長い年月がかかりました。一般の人たちが、針灸の恩恵を受けられるようになったのは、室町時代に入ってからだと言われています。そして、江戸時代には、日本独特の針灸治療が生まれました。しかし、江戸時代に発展をとげた針灸治療は、明治維新以後、西洋医学の導入の中で、衰退していくことになります。
